はじめに:仕事は生きるための手段。子どもとの時間こそが最優先。
この記事は、仕事と子育ての両立に悩む多くの人に読んでいただきたいと考えています。特に、急な残業が発生した際の対応や、毎日の家事・育児の分担は大きな課題です。フルタイムで働いている人の中には、どうすれば家庭と仕事のバランスを取れるのか、日々模索されている方も多いのではないでしょうか。しかし、忘れてはいけないのは、「仕事は生きるための手段」であり、私たちは仕事をするために生まれてきたわけではないということです。私も、自分の家族を見ていて、そのことを強く感じます。子どもとの貴重な時間は、二度と戻ってきません。仕事は子どもが大きくなってからでもがんばれるけど、子どもが小さい時間は限られているのです。本記事では、この新しい価値観を基に、残業を減らし、子ども中心の生活を実現するための具体的な解決策を紹介します。
子どもと過ごせる時間は、驚くほど短い
子どもとの時間は、年齢が上がるにつれてだんだん少なくなるという事実をご存知でしょうか。ある研究によると、子どもが独立するまでに親と過ごせる時間を合計すると、たったの約18年間、つまり6,570日しかありません。
- 幼少期(0~6歳):この時期は、子どもが親に全面的に依存しており、最も多くの時間を一緒に過ごせます。しかし、それでも親が仕事をしている時間を除いたら、実際に一緒にいられる時間は限られています。
- 学童期(7~12歳):学校や習い事、友達との遊びが増えるため、親と過ごす時間は減少します。この時期を逃すと、子どもとの貴重な時間は戻ってきません。
- 思春期(13~18歳):子どもは自立心が芽生え、親と過ごす時間は大幅に減ります。一緒にいる時間は、朝食や夕食の時間など、ごくわずかになる可能性が高いです。
仕事は後からでもがんばれるかもしれませんが、この限られた子どもとの時間は、後から取り戻すことはできません。この事実を心に留めておくことが、ワークライフバランスを考える上で、非常に重要な考え方となります。
【解決策1】「子どもの時間」を中心に生活を設計する
家族生活を円滑に進めるためには、夫婦間のコミュニケーションが何よりも大切です。毎日の忙しさの中では、お互いの負担を正確に把握するのは難しいものです。まずは、家事や子どものお迎えなど、それぞれのタスクをすべて書き出し、「見える化」することから始めましょう。
- 家事・育児のタスク一覧を作成する: 朝の登園準備から、保育園のお迎え、夕食作り、お風呂、寝かしつけまで、一日を通して発生するタスクを一覧にして洗い出します。予防接種の予約、持ち物のチェック、習い事の送迎など、育児に関わる見えないタスクも具体的に書き出すことが重要です。
- 夫婦の勤務状況を確認する: 夫や妻がお互いの会社での残業時間や出張の有無など、勤務に関する最新の情報を共有します。これにより、相手の忙しさを具体的に理解し、思いやりの気持ちを持って協力できるようになります。
- 役割分担を再構築する: お互いの得意・不得意や、勤務の状況を考慮しながら、柔軟に役割を見直しましょう。例えば、片方が遅くなる日は、もう片方が子どものケアをすべて担当するなど、状況に応じて柔軟に対応するルールを設けておくと安心です。最近は、家事分担アプリやオンラインツールも充実しており、こうした情報を簡単に共有できるようになっています。
【解決策2】「残業しない」のが正しい姿:成果を出すための時短術
会社員にとって、勤務時間中にいかに生産性を高め、定時で帰宅するかは、自身のスキルを示す重要な指標です。残業は美徳ではありません。限られた時間で成果を出すのが、プロの正しい姿なのです。残業を減らすための時短術を実践しましょう。
- タスクの見える化と優先順位付け: 勤務開始時に、その日のタスクをすべて書き出し、緊急度と重要度に応じて優先順位をつけます。これを習慣化することで、無駄な作業を減らし、最も重要な業務に集中できます。
- タイムマネジメント: 1つのタスクにかける時間をあらかじめ決める「ポモドーロ・テクニック」などを活用し、集中力を高めましょう。勤務時間中は、SNSや不必要な通知をオフにするなど、誘惑を断ち切る工夫も大切です。
- スケジューリングの徹底: 会議の時間を短く設定したり、メールの返信時間を決めておくなど、日々のスケジューリングを厳密に行います。これにより、残業の原因となる「だらだら仕事」を防ぎ、効率的に業務を進めることができます。
- 職場での連携を強化する: 同僚や上司に子育て中であることを伝え、業務の分担や協力を仰ぎやすい職場環境を築く努力も必要です。この問題を解決するためには、人の努力だけでなく、企業全体の意識改革も不可欠です。
【解決策3】家事と育児は「第三者」に頼る
「家事の分担を第三者に相談することはできないか?」と言ってみたいと感じたとき、外部サービスは頼れる味方になります。自分たちだけで全てをこなそうとせず、プロの力を借りることで、劇的に負担を減らすことができます。
- 家事代行サービス: 掃除や洗濯、料理など、特定の家事を代行してもらうことで、夫婦の自由時間が増えます。前から家事代行に興味がある、でも利用規約とか難しそうであっという間に時間が経ってしまう…という人もいるかもしれません。でも、最近は分かりやすいサービスも多いです。夫婦間の話し合いを円滑に進めたい場合は、家事コンサルタントに相談する方法があります。コンサルタントが第三者の視点から、家庭の状況や夫婦それぞれの要望を聞き取り、最適な分担方法を提案してくれます。
- ベビーシッター: 子どもの病気や急な残業で保育園のお迎えに間に合わないときでも、安心して預けることができます。
- 宅配サービス: 食材宅配やお惣菜の定期便を利用すれば、献立を考える手間や買い物の時間を省けます。
これらのサービスは、私たちの生活を支える重要な要素であり、積極的に活用することで、精神的なゆとりを生み出すことができます。
【解決策4】会社の制度を最大限に活用する
所属する会社の福利厚生をしっかりと確認し、利用できる制度は積極的に活用しましょう。多くの会社では、共働き家庭を支援するための様々な制度が整備されています。
- フレックスタイム制度やリモートワーク: 勤務時間を柔軟に調整できるため、平日の日中にしかできない用事や、保育園の保護者会などにも参加しやすくなります。夫と妻で週の半分ずつ時短勤務にするという家族も多いです。
- 育児休業制度: 男性も育児休業を取得し、家庭内のことを分担することで、夫婦お互いの育児への当事者意識が高まります。
- 短時間勤務制度: 子どもが3歳になるまで短時間勤務を認めている会社が多く、中には小学校入学後まで利用できる会社もあります。
このような柔軟な働き方を活用することは、仕事と家庭生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)を実現するために非常に重要です。厚生労働省も、企業に対して働き方改革の推進を呼びかけています。
【解決策5】完璧を求めすぎないマインドセットと夫婦の会話
フルタイムで働く共働き夫婦にとって、家事や育児を完璧にこなすことは不可能です。大切なのは、完璧主義を手放し、夫婦で「手抜き」を許容し合うことです。
「このやり方で本当に大丈夫かな」と不安に感じたときは、一人で抱え込まず、パートナーと会話をすることが重要です。お互いに「大変な時は助け合う」「完璧じゃなくていい」という声を共有することで、家庭内のストレスは大幅に軽減されます。また、夫婦の会話は、お互いの心の健康を保つためにも欠かせません。仕事の愚痴を聞き合ったり、子どもの成長を喜び合ったりする時間を持つことで、心のゆとりが生まれます。質の良い睡眠を確保し、心身の健康を維持することも、家庭の笑顔を増やすことにつながります。
おわりに
共働きで残業を抱えながら子育てをすることは、決して簡単なことではありません。しかし、仕事は生きるための手段であり、私たちは子どものために時間を使うべきです。夫婦で家事や育児を「分業」し、外部のサービスや便利家電を「活用」することで、解決の糸口は見つかります。そして何より、お互いの状況を理解し、尊重し合うことで、どんな困難も乗り越えることができるでしょう。働き方や家族の事情はそれぞれ違いますが、この情報が少しでもお役に立てれば幸いです。
参考文献・関連情報
- 厚生労働省: 男性の育児休業等取得促進について
- 内閣府男女共同参画局: 仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)

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